2020年度イノベーション企業海外展開支援プログラム実施報告

2021年03月31日(水)

イノベーション企業海外展開支援プログラム

海外スタートアップとの協業により自社のイノベーションを図り、海外連携を成功に導くことを目的とした集中プログラム「イノベーション企業海外展開支援プログラム」が、2020年度に初めて実施されました。

本プログラムは「伴走(ハンズオン)支援」「ビジネスモデル構築講座」「海外イベント」の3つの要素で構成。モノづくり分野を中心とした愛知県内企業11社が参加しました。

「伴走(ハンズオン)支援」は、参加各社が自社の経営・マーケティング戦略、イノベーション連携の戦略等を再度見直す機会として、伴走専門家との個別面談を随時実施。

「ビジネスモデル構築講座」は、グループ研修形式で、海外ビジネス戦略の立て方や英語ビジネスコミュニケーション、プレゼンテーションなどを学ぶ講座でした。

また、プログラム最後の「海外イベント」では、インダストリー4.0推進国ドイツとIoT先進国であるインドにおいて、現地のスタートアップ支援機関とのグループ面談や、参加企業のニーズに合わせた現地スタートアップ等との個別ビジネスマッチングを行いました。

プログラムご活用事例~株式会社イナック~

株式会社イナックは、愛知県岡崎市に本社を置く試作品メーカー。同社は社内の製造工程にスマートファクトリーの技術を取り入れることで、生産性の向上やコスト見積りの正確化を図りたいといった目的で本プログラムに参加しました。

「伴走(ハンズオン)支援」では、オープンイノベーションに強い伴走専門家によるコンサルテーションを定期的に受講。自社が求めるイノベーションを具体的に整理する機会として活用しました。

また、「ビジネス構築講座」では、他のプログラム参加者とともに、海外ビジネス戦略の立て方を学習。最初の講義受講後、その内容を基に自社内の課題を発表、その後は講師からのフィードハックを受けて改善につなげる、という一連のサイクルを実践しました。加えて、英語のプレゼンテーションに向け、英語独特の表現を含む例文も確認しました。

さらに、「海外イベント」では、試作品を製作するためのデジタル技術を持つインドのスタートアップ2社と個別面談を実施。双方の事業内容について理解を深めた後、大量生産用の複雑なデータを試作品生産用のデータに簡易化する技術や、生産現場に限らず多分野におけるCAMエンジニアリングサービスの応用などに関して情報交換を行いました。その結果、プログラム終了後も協議・連携の可能性を探ることになりました。